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院長ブログ

脂質異常症(高コレステロール血症・高脂血症)の話

脂質異常症

*症状と診断*
血液中の脂質(コレステロールと中性脂肪)が過剰になっている病気です。ただ、この状態だけでははっきりとした自覚症状がないため、診断には血液中の中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールの測定が必須になります。最近ではHDL/LDL比が重要であると言われています。

LDL高置の状態が長期間続けば、血管内に脂質がたまり、動脈硬化を起こしてしまいます。血管が硬くなるこの病気は、血管を詰まらせたり、貯まったプラークが遠位側に流れて、心筋梗塞や脳梗塞などを起こす病気です。

特に高血圧が持病にある人は血管が傷つきやすいため動脈硬化を進行させます。また、糖尿病でインスリンが不足すると中性脂肪が体内であまり、やはり動脈硬化進行のリスクを高めます。

一般的にはわかりやすく「血液ドロドロ状態」と表現されます。

*悪玉コレステロール・善玉コレステロール
LDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉と言われていますが、実は、同じコレステロールです。軽くて小さなものは体の隅々までコレステロールを運ぶLDLコレステロールで、重くなったものは体の隅々の余分なコレステロールを肝臓に運ぶHDLコレステロールです。
最近ではどちらが多いから良い悪いではなく、LDL/HDL比が動脈硬化の進行にとって重要である言われています。

*メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

内臓に脂肪がたまる(腹部の肥満)ことで、高血圧、糖尿病、脂質異常などの症状が合併する症候群です。
40歳以上の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドローム予備軍と言われています。
診断は
男性腹囲90㎝以上、女性腹囲80㎝
中性脂肪150㎎/dl
HDL40㎎/dl(男性)、50mg/dl未満
血圧 130mmHg/85mmHg、空腹時血糖100mg/dl
上記のような人は内臓脂肪が貯まっている可能性があるので注意しましょう。

*治療*
食事と運動療法で改善されない場合は薬物療法

*食事療法
おすすめの食事
海藻類、野菜、豆類

避けたい食事
脂肪と糖質
特に揚げ物は過熱により油が酸化・劣化するのでご注意ください。
脂身の多い肉類も避けるように!

アルコールは適量なら善玉コレステロールが増えます。

*運動療法
軽度の有酸素運動でOKです。過度な運動は避けましょう。

*薬物
スタチン系:肝臓でのコレステロール産生を抑えます。
フィブラート系:肝臓での中性脂肪の産生を抑えます
陰イオン交換樹脂:腸管でのコレステロール再吸収を抑えます
ニコチン酸誘導体:コレステロールの排泄を促進します
プロブコール:LDLの分解を促進します。
EPA、DHA:中性脂肪を減らし、血小板凝集を抑えるの血栓形成を抑制します
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬:腸管からのコレステロール吸収を阻害します
PCSK9阻害薬:LDLの肝臓への取り込みを促進します

多種類の薬がありますが、長期間続けることを考慮し、自分にあった薬を見つけましょう。

生活習慣病の発見のため頸動脈エコースクリーニング検査を受けましょう

生活習慣の変化と高齢化により、動脈硬化の原因となる高血圧、糖尿病、脂質代謝異常の疾患にかかる人が増えています。脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化の徴候をいち早く発見できるのが、頸動脈エコー(頸部血管超音波検査)です。

まず検査でチェックすべきものはプラークの有無、頸動脈狭窄の程度です。特に総頸動脈から外頚・内頚動脈の分かれる頸動脈球部(bulbus:Bif)はプラークのできやすい箇所なのでここにできているということは他の動脈部位にもできている可能性があります。

当院でできる頸動脈エコースクリーニングは以下の内容です。

1.血管径の計測(外膜間距離、内膜間距離)
外膜間距離(a)は加齢やIMC肥厚による血圧上昇の代償作用として血管拡張を反映する指標です。
内膜間距離(b)は血管の狭窄率(a-b/a)の計算に使う指標です。

2.プラークの存在と計測
最大の厚みが1mm以上の内膜中膜部分に発生する隆起性病変をエコーで見つけます。
一般的には以下のようにエコーの色で判断します。
低輝度プラーク→血栓・粥状変化
等輝度プラーク→繊維組織
高輝度パウラーク→石灰化

3.IMTの計測
動脈硬化の指標で最大内膜中膜複合体厚(maxIMT)を測定します。
maxIMTの基準
20~29歳 ≦0.7㎜
30~39歳 ≦0.8㎜
40~49歳 ≦0.9㎜
50~59歳 ≦1.0㎜
60~69歳 ≦1.1㎜
70歳以上 ≦1.2㎜

4.血管内血流の測定
血流速度(カラードプラー)
プラークなど血流の走行異常や狭窄の程度をよりはっきりとを見つける検査です。

血流計測(パルスドプラー)
目的とする部位の血流情報を得るために行います。
狭窄部位があればその部位、なければ、Bifより1cm中枢よりで計測します。

収縮期最高血流速度(peak Systolic Velocity:PSV)
拡張末期血流速度(end-drastolic velocity:EDV)
収縮期加速時間(accerelation time:Act)
収縮期最大流速/拡張末期流速比(SD ratio)
抵抗係数(resistance index;RI値)
平均血流速度(Vmean)
拍動係数(pulsatility index:PI値)

この計測値の左右差も診断には重要になります。
左右拡張期血流速度比

   動脈硬化傾向を早めに発見して脳梗塞、心筋梗塞を予防しよう!

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