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高齢者の肺炎

高齢者の肺炎

常に死亡率の上位に位置する
高齢者の肺炎は、典型的な肺炎症状が起こりにくいわりには、壮年期の病巣面積の半分程度で呼吸不全に陥いるため、急激に悪化して重症肺炎になりやすい病態です。

さらに心臓も弱っていることが多く、呼吸不全、心不全のダブルパンチで、昨日までなんとなく調子が悪い程度だった人が翌日には入院、その数日後にはお亡くなりになることもあります。そのため、早期診断、早期治療が重要となってきます。 

高齢者肺炎の特徴
肺炎症状が乏しい: 発熱、咳、痰など典型的な肺炎症状ではなく、なんとなく元気がない、食事が細る、意識低下など一見すると肺炎とは思えない症状を初期には示すことがあります。

脱水症に注意: 食が細くなり、意識低下の症状がでてくると、水分の摂取が少なくなり、脱水症になります。さらに脱水は肺炎を悪化させ重症化させる要因です。

夜中に注意: 高齢者は気管支の繊毛運動が低下しているので、夜間就寝時に唾液や食物残渣などが気管に落ちこんでも気管が異物を除去できず、不顕性誤嚥を起こし、それが肺炎悪化につながることになります。

結核の可能性!: 最近は結核による肺炎の高齢者も増えてきています。高齢者は免疫力が低下しているので、今まで押さえられていた結核菌が活動を始めることがあります。結核既往歴のある高齢者は要注意です。

高齢者肺炎の治療
急激に重症化しやすいため、肺炎とわかれば入院しての補液と抗生剤治療が基本です。呼吸不全や心不全を起こす前なら1~2週間で軽快します。

高齢者肺炎の予防
誤嚥性肺炎を起こしやすいので、食事には気をつけて乾き物や堅い物は避け、ゆっくり、水分をとりながら、食事をするようにしましょう。また口腔内の清浄を大切なので寝る前は必ず歯磨きとうがいをしましょう。

肺炎球菌ワクチン

2014年から一人一回ですが肺炎球菌ワクチンの定期接種(国が接種を勧める予防接種)が受けられるようになりました。

このワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)は重症化や薬の効きにくい肺炎の原因になる23種類の肺炎球菌の感染を予防すると言われています。海外の統計学的には肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの併用で高齢者肺炎の死亡者数を81%減らすと言われてます。

ワクチン接種の効果は接種後1ヶ月で抗体ができ、徐々に抗体が低下し5年後にはピーク時の80%になると言われています。そのため、ハイリスク群には5年に一回程度の再接種が必要です。しかし、初回接種に比べ強い副反応が起こる場合もあるので接種は慎重に行わなくてはなりません。

5歳刻みで以下の年齢になる方は公費助成の対象になります。(30年度が最終)
65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳

31年度からは65歳の方のみ公費助成対象です。ご注意ください!!

まだ接種していない方は肺炎予防に肺炎球菌ワクチンを接種しておきましょう。
当院で予約受け付けております!

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