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院長ブログ

風疹ワクチンの話

風疹(三日ばしか)の話

風疹ウイルス
人だけを自然宿主とする一本鎖RNAウイルスでトガウイルス科ルビウイルス属に属する唯一のウイルスです。飛沫か接触で伝染しますが、伝染力は麻疹、水痘より弱いと言われています。
潜伏期は2~3週間で、伝染期間は発疹発症一週間前から発疹出現後4日間程度です。

風疹の症状
発熱と同時に全身に粟粒大の赤い発疹が出て3~5日で消失して、跡は残しません。また、頸部のリンパ節の腫れや眼球結膜の充血を認める場合もあります。 感染は5~15歳くらいの小児に多いのですが、まれに成人になってからかかる場合もあります。成人の場合は約半分が不顕性感染で症状無く、伝染性だけを持っています。
風疹ワクチンの接種率は欧米諸国と比べ低いため、時々、大流行を起こします。

風疹の治療
風疹ウイルスに対する抗ウイルス薬はないので、対症療法としてかゆみには抗ヒスタミン薬、関節痛や咽頭痛、発熱にはアスピリンで対応します。

風疹の合併症
症状自体は全身におこる発疹と発熱ですが、三日ばしかと言われるほどで軽い場合が多いです。しかし、急性の脳症や血小板減少性紫斑病を合併したり、妊娠初期に感染すると胎児に先天性風疹症候群を引き起こします。

風疹ワクチン

風疹ワクチン定期接種の歴史
日本では1977年に女子中学生に対すると定期接種が始まりました。(1976年に風疹ワクチン接種解禁)流行防ぐため1989年からは生後12~72ヶ月児に「麻疹・おたふくかぜ・風疹三種混合ワクチン(MMR)」の定期接種が始まりました。しかし、MMRワクチンは、おたふくかぜワクチン株が原因の無菌性髄膜炎が多発したため、1993年に承認中止になりました。

1995年には再度、風疹の流行を押さえるため、
1)1995年度に小学1~2年生でかつ生後90ヶ月未満の者
2)1996~1999年度に小学校一年生の者
3) 2003年9月30日までは1979年4月2日~1987年10月1日に生まれた12歳以上16歳未満の男女
以上の者が集団接種から個別接種として接種対象となりましたが、周知率は低く接種対象の漏れが危惧されていました。

2001年には2003年までの暫定処置として1979年4月2日~1987年10月1日までに生まれた男女が接種対象となりましたが、こちらも周知は徹底されませんでした。

なお、現在では生後12ヶ月から90ヶ月までの接種率はほぼ95%前後と安定しています。しかし、2017年現在、妊娠可能年齢の30歳代の接種率は低いため妊婦の風疹感染が危惧される現状です。

風疹ワクチンの副反応
発熱、発疹、リンパ節腫脹などが4~5%に認められます。また、生ワクチンでワクチン接種後1~2週間は咽頭や母乳からワクチンウイルスの排出が認められますが、接触感染を起こすことはありません。

接種時期
生後12ヶ月から90ヶ月の男女児。ウイルス感染(おたふくかぜ、はしかなど)があれば、治癒後1ヶ月以上経ってから接種すること。(不活性化ワクチン接種後は1週間以上、生ワクチン接種後は1ヶ月以上あけて接種)

接種後抗体維持
摂取者の95%以上が抗体獲得し、その持続は15年以上続きます。

風疹抗体陽性者に対する接種
抗体価が低い場合はむしろ抗体価を高めるブースター効果があるので、抗体陽性者への接種はなんら問題はありません。

風疹ワクチンの種類
風疹ワクチン単独のワクチンと風疹・麻疹混合ワクチン(MRワクチン)の種類あります。

先天性風疹症候群

風疹ウイルスに免疫を持たない女性が妊娠中に感染すると風疹ウイルスが胎盤を通過して胎児に感染します。特に妊娠初期の場合、合併症発生リスクが高くなります。

妊娠8週頃までは目(白内障、網膜症、緑内障など)、心臓(動脈管開存症など)、耳(難聴など)などほとんどすべての臓器に影響を受けます。妊娠8週以降は耳(難聴など)と目(網膜症など)に影響を受けます。しかし、妊娠20週以降は胎児に影響はないと言われています。

妊娠を考えている女性で風疹ワクチン接種の記憶がない場合は抗体検査は不要です! ブースター効果もあるので風疹ワクチンを接種しましょう。
但し、接種後は安全のため、2~3ヶ月間避妊してください。
また、料金は高くなりますが、風疹ワクチン未接種の方は麻疹ワクチン未接種や抗体価が低い場合があるのでMR(麻疹・風疹)ワクチンがおすすめです。
ワクチンご予約の際は、風疹ワクチン単独かMRワクチンかをご指定ください。

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