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院長ブログ

乳がんをなくそう!

乳がんの疫学

乳がんは1990 年代後半から女性の悪性新生物発生率の第1位となっています。

乳がんの危険因子には初潮年齢や出産歴などの内因性女性ホルモンに関連する因子と高カロリー食や経口避妊薬など外因性ホルモンを含む生活様式によるもの以外に家族歴など遺伝的素因によることもよく知られています。

乳がん検診

現在、乳がん検診は、費用対効果の関係から隔年で実施されています。しかし、乳がんによる死亡率を低下させるには動機付けによる定期的乳がん検診による早期発見が重要だと考えます。

つまり、家族素因などリスクが高い女性は誕生日月に必ず検診をするなど 1 年1 回の乳がん検診が必要でしょう。リスクの高い女性では通常の乳がんよりも罹患する年齢が低いため、20歳からの検診が必要でしょう。

先ほども述べたように乳がんは遺伝的、家系的リスクが高いことがよく知られています。欧米では遺伝リスクの高い女性に予防的乳房切除と再建を行い、乳がんの発生を90%抑制したとの報告もされています。しかし、このような予防的治療は日本で一般的になるかどうか?私はならないと思います。

ちなみに、乳がんの家族性素因が高い家系には以下のような家族歴があります。
① 一親等(親、姉妹、子供)に当人(患者)を含めて3人以上の乳がん患者がいること
② 一親等に2人以上の乳がん患者がおり、そのいずれかが40 歳未満の若年発症同時性・異時性の両側乳がん、あるいは同時性・異時性の多臓器重複がんであること

ホルモン補充療法の乳がんリスク

大規模ランダム化比較試験の結果から閉経後や卵巣機能障害に対するホルモン補充療法はわずかに乳がんの罹患リスクを増加させることが知られています。

多くはプロゲスチン併用補充療法(CHRT : Combined Hormone Replacement Therapy)についての報告でエストロゲン補充療法(ERT : Estrogen Replacement Therapy)とは分けて考える必要があります。ERT に関する報告には一定の方向性がなく、現時点ではリスクを増加させるとはいえません。

ホルモン補充の容量、期間の増加に従ってリスクが増加すると考えられますが、リスク増加は使用中止後5年上経過すれば認められなくなります。また、HRT によるリスクの増加は統計的にもさほど大きくありません。

さらに、HRT に関連した乳がんは異形成が低く、ホルモン受容体陽性であることが多く比較的予後良好な乳がんであると言われています。 しかも、乳がん家族歴のある女性が避妊薬を服用しても乳がんリスクを増加させるという報告もありません。

超音波の乳がん検診にエラストグラフィが有用!

超音波エラストグラフィは2000年初頭に開発された組織の硬さを非侵襲的に画像化する技術です。

癌組織は通常細胞より血管と細胞の密度が増加するので、硬くごつごつした組織になります。この変化は小さな癌でも起こりますが、硬さを非侵襲的に評価することはなかなかできませんでした。また、超音波診断も非侵襲的形態異常の診断には威力を発揮しましたが、硬さなどの質的異常を診断する能力は、論文的には可能性としてあるだけで、商業的には2000年以前に硬さが測定できる超音波はありませんでした。

しかし、コンピューターの演算能力の向上とともにエコーの信号処理能力は格段に進歩し、ついには「Real-time Tissue Elastography」と名付けられた質的診断能力を獲得しました。年々、その超音波技術は進歩するに反比例して価格的には低下しました。最近ではかなり普及して乳がん超音波検査にはかかせない機能になりました。

当院では、「Real-time Tissue Elastography」が可能な超音波を採用して、乳がん検診に際して通常の超音波検査以上の精度を持った乳がん検診を実地しております。

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