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院長ブログ

日本の自殺者について考察してみる

公的機関の取り組みについて

日本の自殺者が3万人を超えたのは1998年であり、その後、3万人を下回ることなかったが、2012年に突然3万人をきり、現在は何らかの対策が功を奏したのか2万人近くにまで減っている。

公共の取り組みとして命の電話など各種の対策が功を奏しているのであろう。

いのちの相談電話
0570-783-556(A.M.10:00~P.M.10:00)

自殺防止「いのちの電話」
0120-783-556(毎月10日 A.M.8:00~翌日A.M.8:00)

「日本いのちの電話連盟」

ここの健康相談統一ダイヤル
0570-064-556

もし、そういう気分になった人がいれば、ぜひ上記のような安心できる機関に連絡して相談してほしい!

ただ、はたしてこの数字は正確なものであろうか?
人身事故での公共交通機関の遅れなど肌感覚では数字のような劇的な減り方をしているようには思えない。

それではと言うことで少し調べてみた。
案の状、WHOでは「変死の半分は自殺」と推計してるが、日本の自殺の定義は「死後24時間以内に発見され、遺書があること」であるため、遺書がない場合は自殺者にカウントされていない可能性がある。

厚労省および警察庁が、もし、2012年以降に自殺認定を厳格にする課長通達でも出していれば、「自殺者数の年度推移」は数字の上では簡単に減らせる。彼らは数字を操ることに関しては長けているのだから。

ちなみに、警察庁の発表では平成14年から平成23年の10年間で1250403体から173735体に取り扱う検案死体数は増加している。

 

つまり、検死体数が1.5倍に増えている間に自殺者は3万人から2万人に減ったという数字の乖離が認められる。

他の国と比較すると日本の自殺率は世界で6番目に高く、女性は3番目である。さらに、先進7カ国で10位以内に入っているのは日本だけである。 加えて15~34歳の若い世代での死因トップが自殺なのは先進7カ国では日本のみである。

 

未成年の自殺は全く減っていない

下図を見てもらうとわかるように80歳以上および19歳以下の年次自殺者数はここ10年近く減っていない。

 

老齢者人口は増えているが未成年者人口は増えていないので、自殺者数はピーク時の2/3に減っているが下図のように人口比でみると19歳以下の自殺対策はまったくすすんでないと言える。

上図の結果から考えると、自殺対策の取り組みは19歳以下の未成年に対して功を奏していない。

未成年の自殺衝動は刹那的なものである。その衝動をどのように抑えるのか、自ら実社会で積極的に情報を発信しない人々が命の電話等に相談することはないであろう。つまり、未成年者の自殺防止対策は未だにすすんでいないのが現状である。

この年代の衝動自殺にはネットの影響力が大きいと考えることが未成年者の自殺防止策のヒントになるかもしれない。

 

未成年者のネットリテラシーを考える

小学校に入ればスマホを触る年代となった現代において、未成年者のネットリテラシーはどうのようなものか?

総務省が興味ある調査を行っていたのでこの資料を考察してみる。

先ず何歳ぐらいからどのような機器でネットを通じて他者とつながっているのかであるが、上図によれば、ほとんどがゲーム機器である。彼らは対戦ゲームによってネット世界を垣間見て、みず知らずの他者と連絡を取り合うことに慣れてしまう。そして、そのつながりが実社会の繋がりより心地よいと思えることもあるだろう。

今まで経験したことのないネット世界を未成年者は小学生の時代から経験している。しかも、ネットリテラシー教育を受けている数は下図のごとくで多くても彼らのうちの六割である。

ネットでつながった同好の志が誰であるかわからないまま無垢な未成年者は簡単に相手を信じ、自らの情報を与えてしまうことはわれわれが考えるより多いのではないか。

だからこそ、未成年者が最低限、心得なくてはならならリテラシーは「個人情報は漏れること」、「SNSで通じたつながりは現実社会のつながりより簡単に切れたり、裏切られたりするかげろうのような希薄な関係であること」である。

リテラシーに関しては「情報はもれる」というブログも書いているので、そちらも参考に!

 

自殺サイトと座間9人殺人事件の考察

愛好家の少ない特殊な趣味や嗜好の同好の志は、ネット世界の広がりとともに世界中の同好の志とアクセスが可能となった。検索をかけてみると自殺サイトなど特殊なサイトも簡単に見つかり、アクセスできる環境が現在社会である。

自殺サイトに限らず、サイトには金銭目的、わいせつ目的、殺人目的などの思考を持つ悪人が蔓延している。そのような悪人は釣り堀から簡単に魚を釣り上げるごとく、サイトに集まった同好の志を釣り上げて、自らの手中に収める。そのような悪人たちにとっては、SNSは時間も金もかからない入れ食い状態の釣り堀であり、絶好の猟場である。

座間9人殺人事件の白石隆浩は、若者たちの心にただよう漠然とした死の不安をいとも簡単に吸い上げ、何の躊躇もなく無垢な若者たちを毒牙にかけた。その座間9人殺人事件の被害者のうち、4名は未成年の女性である。彼女たちのプロフィールを調べてみた。

I.K.さん(15y.o.):
おとなしく、勉強ができた印象で中学では演劇部に所属し、高校では美術部に所属していた。ゲームやアニメも好きだった。Twitterはやっていて行方不明になった日の始業式には「休む」と書き込んでいた。ネット上でたくさん友達がいて、ネット上の友達と会うため、休日には東京に出かけることもあった。

H.A.さん(17y.o.):
漫画家志望でやさしい子供だったが、16才ころから髪を染めたり、短期間の家出を繰り返したりと、少し精神的に不安定になっていた。パソコンは13才頃から触りはじめて、SNSにも通じていた。15歳になるとスマホを持ちSNSを通じた知り合いたちと交流をもち始めた。

K.N.さん(17y.o.):
漫画・アニメ同好会に所属し、まじめでおとなしい性格であった。twitterはやっていたようで、集団自殺の投稿に「いいね」をしていたという証言もある。

S.H.さん(19y.o.)
未成年者の中では唯一の大学生である。本が好きでおとなしい印象、、高校時代は演劇部に所属し、自分から積極的に人に話しかけるようなタイプではなかったけれど、仲のいい友だちには心を開き、おちゃめな面もあったという。ただ、9月以降に、大学には登校していなかった。春頃からよくスマホを見ていた印象があるとの話もある。

未成年被害者たちのプロフィールをたどってみても、現実社会とのつながりが少ないという印象はない。しかし、SNSの世界にも抵抗感もなく入り込んでいた様子はうかがえる。twitterやライン、Instagramは実名登録でなくハンドルネームが使えるため、相互でつながっていても実名を知らないことは普通である。彼女たちはアニメや演劇が好きとの共通点があることから現実世界とは別の顔を持つことに心地よさを感じていたのかもしれない。ただ、現実世界とSNS世界をつなぐ吊り橋の危うさに気づけなかったことが悔やまれる。

未成年者の自殺願望は衝動的であり、その衝動は刹那である。自らの心情をSNSでかすかにでも吐露すると、悪人は天性として若者の心を釣り上げる術を知っているから、いとも簡単に釣り上げてしまう。

無垢な未成年者は、SNSなどの今までとは違ったコミュニケーション方法で他者とかかわりを持つことに抵抗感がないようである。このような状況下では悪徳サイトをいくら規制してもイタチごっごのごとく次々と新たな悪徳サイトが立ち上がる。

未成年者は今まで現実社会で利用したいサードプレイスとして役割をSNSに求めているのかもしれない。

*サードプレイスの定義
自宅や学校とも違う心地よい第3の居場所であり、毎日でも通える所
そのような場所になる要素としては
・無料or安い
・食事が飲料がそこで手に入る(画面を通じて供に食事をしている感覚になれる)
・アクセスがしやすい(自宅で電源を入れればすぐにつながる)
・習慣的に集まれる
・フレンドリーで心地よい
・古い友人も新しい友人も見つかる
まさにSNSはその要素を十分満たしている。

われわれにできることは実社会において多くの善意の温かいまなざしを未成年者に注ぎ、彼ら特有の心の衝動を見守ることだけである。さらに現実社会での未成年者に対するサードプレイス作りを強力に推し進めなければならない。そこに未成年者の衝動的な自殺を食い止める術があるのではないだろうか。特に女性は思春期にホルモンの劇的な変化があるため、精神不安が起りやすい。

 

思春期女性のメンタル

女性は初潮を迎えた頃から卵巣から分泌されるプロゲステロンホルモン作用でうつ傾向などの情緒不安定な傾向を示しやすい。このような症状は思春期特有の一時的なものである。

このような精神状態はピルで月経をコントロールすると軽快する場合も多い。しかし、ホルモン嫌いの日本人は未成年者がピルを服用することは稀有に思い、精神科は受診するが婦人科受診をためらい、メンタル薬だけで対処しようとして症状を悪化させる場合もある。

思春期女性の月経周期に伴うメンタル変化はホルモン動向がわかっている婦人科医の診察も受けべきである。

そして、未成年者の精神変動は実社会で多くの暖かい見守りを受け、怪しげなSNS世界の住人に未成年者が絡めとられないようにしなければならない。

当院では未成年者の情緒変動に対しても積極的にピルを投与して、お話をお聞きしております。ぜひ、ご相談ください。

*ピルの副効用*
・月経痛の軽減
・月経血量の減少
・PMS(月経前緊張症/月経前症候群)の改善
・月経不順の改善
・ニキビや多毛の改善

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