日常から医療の話まで院長の徒然日記

いまさらHPVワクチンについて考えること

ちょうど接種積極勧奨当時の騒動をブログ(https://yoshimuraladiesclinic.everyday.jp/2018/05/30/hpvv/)に書いた責任からもまたそろそろなんかまとめを書こうかなと思っていました。

ちょっと前にもHPVワクチンを打とうというブログを書いたんですが、また続きを少し詳しく書いてみます。

HPVワクチンが開発されてから10年以上が経ちます。HPVワクチン(当時は子宮頸がんワクチンと呼称: HPVワクチンが子宮頸がんワクチンとなったのかにはこの名付けもかなり違和感があります。 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000vxbn.html )

あ!このブログは少々長くなるのはご勘弁下さい。

HPVワクチンに対する知見はこの10年の実績で格段に向上しています。しかし、HPVワクチンに対する認識は過去も現在も私の結論としてはそれほど変わっていません。当然ですがHPVワクチンは無害で安全な薬剤で100%子宮頸がんを防ぐワクチンではありません。もちろん強制的に接種すべきであるとも考えていません。

また、医療関係者の名誉のために申し添えますが、HPVワクチンを私より積極的に推進する先生方も100%安全なワクチンを全員に強制接種すべきと考える先生はいらっしゃいません。

と申しますのもワクチンとはもともとパンデミックを防ぐために健康な人に接種する薬剤としての歴史があります。公衆衛生的な結果は統計データーで明らかになりますが、接種された個においては予期せぬ事態が起る不確実性も 医学の常として 当然折り込み済みまれています。その集団と個の矛盾を克服しながら進歩しているのがワクチンです。さらには医学事態がそういう学問です。

従ってHPVワクチンにも予期せぬ副反応が起ることは当然考えられます。しかしながら、開発されてから10年以上で集まった知見は非常に価値あるものです。そのデーターを分析し、一歩一歩先にHPVワクチンも前進しております。ちなみに十年前の標準医療は現在の標準医療は医学常識です。

再度、表明させていただきますが、HPVワクチンが他のパンデミックを防ぐ感染症ワクチンとは一線を画したパーソナルニーズ色の濃いワクチンであるため、定期接種と言えども高齢者の肺炎球菌のような応分負担で詳しく説明を聞いて納得された方が接種するワクチンであるというのが私の考えです。

特に思春期は芋虫が蝶になる前のサナギの時期なので、予期せぬ身体症状がおこり、ご家族や医療および学校関係者がその対応に難渋することも多々あります。最悪の場合、自ら命を絶ってしまうこともあるでしょう。自殺対策の進んでいる昨今ですが青少年の自殺数はほとんど変わっていません。そのことに関しては拙ブログを参照してください。https://yoshimuraladiesclinic.everyday.jp/2018/06/12/jisatu/

そのような時期の子供達に当時あの様な拙速なHPVワクチン接種がなぜ必要だったのかを議論すべきだと今でも思います。ワクチンを接種するしないで集団と個の問題を議論してもその溝は決して埋まりません。しかし、ウソやデマ、そしてこの国の優柔不断な態度は、本来、国民が享受できる予防医学の恩恵に被れない非常に不幸な事態となっています。

今なおHPVワクチン接種後になんらかの症状が起って苦しんでいる方々、HPVワクチン副反応の恐怖に煽られ接種を躊躇されている方々、すべてのみなさんが厚労省の理念なきワクチン行政とウソやデマに翻弄された犠牲者なのです。

初めて思春期に筋肉注射するワクチンが癌も防げて無料という一大キャンペーンで大売り出しになった当時の混乱ぶりはこちらのブログ(https://www.keroncho.org/)にも書かれています。

その方面に詳しい医師(専門家)から徐々に使用範囲を拡大していくのが新薬導入のセオリーなのですが、HPVワクチン接種のお祭り騒ぎは・・拙ブログや上記ブログを読んで頂ければわかると思います。当時はHPVワクチンを打って何が起っているのかわからず、その騒動に押されて厚労省が2ヶ月積極勧奨を中止したという前代未聞の事態はワクチンに関して少し詳しく知る立場であった私が考えていた最悪の結果です。その黒歴史が今でも尾をひいています。

当時は何が起っていた手探りの状態で、各方面からHPV接種後に起ったとされた症状をなんとかしようと手をさしのべられた方々もいらっしゃいました。

HPVワクチン連絡会

一般財団法人難病治療研究振興財団

鹿児島大学脳神経内科

代替医療

愛知医科大学痛みセンター

その中で結果として治療成績をだしておられるのは身体表現性障害的治療アプローチをされた方々です。

2017年頃からは世界的にも知見が集まりはじめ、HPVワクチンの安全性は従来のワクチンとかわりないこと、HPVワクチン接種で子宮頸がんやコンジローマの発生頻度が下がっている国があることなどがわかってきました。

また、世界では9価ワクチンの2回接種もはじまり、HPVワクチンも癌を防ぐワクチンとして新たなステージへと進み出しています。

そのような状況下で『副反応被害を訴える人に対して、詳細な調査もないままに』という方が少なからずおられますが、どのような資料を見て発言されてることなのでしょうか?

HPVワクチン接種後の詳細な調査とは何をもって詳細な調査といえるのでしょうか?

副反応被害を訴える方々の中には裁判を起こされた方々もいらっしゃいます。

私は何が起ったのかの詳細な検討は裁判の過程でもカルテの提出等であきらかになると思います。また、HPVワクチンに対して関心を持たれてる方々のためにも弁護団はカルテ等病状の全資料を明らかにし詳細な調査に寄与すべきと考え、規定しています。

海外の接種後副反応状況

日本のワクチン基本情報

色々な正しい情報を集めて、接種者一人一人が考えて納得してHPVワクチンを接種しましょう。その説明はなんでも納得するまで私に聞いて下さい。自分の身体を守るのは自分です。

HPVワクチンのことでご質問があればLINEからお気軽にどうぞ!

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