日常から医療の話まで院長の徒然日記

なぜN国党は今でも地方議員選挙で2%前後しかとれないのか?

先ずは前段として立花孝史党首の略歴を見てみよう。

学歴・職歴

大阪府出身で1986年に大阪府立信太高等学校卒業し、日本放送協会(NHK)に入局した。初任地は和歌山放送局庶務部であった。
1991年7月、NHK大阪放送局経理部に異動した。その後、 東京にあるNHK本部編成局 に異動した。 

2005年4月、週刊文春でNHKの不正経理を内部告発したが、7月に自身の不正経理問題で懲戒処分を受けNHKを依願退職した。
告発前に躁うつ病と統合失調症になったことをyoutube(このyoutubeで当時なぜ内部告発したかについても自身で語っている)で公表している。その後はパチプロやフリージャーナリストとして活動していた。 生活費は 打ち子を組織し パチプロとして生計をたてていた。

選挙関連

選挙関連では過去に大阪でみんなの党の選挙運動などを手伝ったことがあったことを参議院での統一会派・みんなの党結成時に渡辺喜美議員に明らかにしている。

2012年には立花孝史ひとり放送局を設立し、youtubeにてNHK問題の告発を行っていた。2013年に政治団体「NHKから国民を守る党」を立ち上げた。

立ち上げ後、地元大阪で摂津市議会議員(317票・1.1%:25位:定数21・ 最下位当選者の獲得投票数 818)に立候補したが落選した。

2014年には東京に拠点を移し、東京都町田市議会選挙(1589票・1.1%:38位:定数36・ 最下位当選者の獲得投票数 2227)に立候補したが落選した。しかし、2015年千葉県船橋市議会選挙に立候補し、2622票(1.4%:35位:定員50名)で当選した。ちなみに50位は2109票(1.1%)であった。

2016年、船橋市議会議員を辞任し、東京都知事選に立候補したが落選(27241票・0.4%)、都知事選の政見放送ではおなじみのポーズで「NHKをぶっ壊す!」を連呼した。

2017年大阪府茨木市議選(1531票・1.6%:32位・定数28・最下位当選者の獲得投票数2024票・2.2%)、東京都議会議員選挙(葛飾区選挙区:4463票・2.4%:8位・定数4・最下位当選者の獲得投票数22120票・12%)には落選したが、東京都葛飾区議会議員選挙で2954票(1.8%:33位・定数40・ 最下位当選者の獲得投票数 2176票・1.3%)で当選 した。

2019年には大阪堺市長選挙に立候補したが落選(14110票・5.0%)、しかし、2019年7月に行われた第25回参議院議員通常選挙に比例区から立候補し当選(987885票・1.97%)した。また、選挙区得票数(3.02%:2%以上が国政政党)からNHKから国民を守る党(以下 N国党 )が政見要件を満たしたため、国政政党党首となった。

立花党首自身が 「N国党は 個人商店である」との発言をしていることからも国政政党といえどもまだ立花商店色は強い。

裁判等係争について

youtubeで発言する内容は過激なものも多く、そのため反発もあり裁判に発展する事態も複数経験している。また、自らもNHK裁判やスラップ裁判を起こすこともあり原告、被告となる裁判は多数で現在も係争中のものもある。

次はNHKから国民を守る党(以下:N国党)から発展の歴史を見てみよう。

立ち上げ期

2013年に立ち上げた政治団体は「NHKのスクランブル化実現」というワンイッシュー公約(他にインターネットによる直接民主制をうたっているが・・)の政治団体である。 インターネットの発達した現在社会ではNHKを見たい人は視聴料を払う・見たくない人は視聴料を払わないという公約に賛同する方も多いのではないかと思う。さらにそのような政策を掲げる政治団体に興味を持ち投票・支援するというイノベーター(革新者)はいる。彼らは事の善悪や損得の関係ではなくその主張や商品の新規性に惹かれる。 一部ではオタクやマニアとも呼ばれる層であり人口のほぼ2%は存在すると言われている。

1962年、米スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャーズ教授が『イノベーション普及学』という著書の中で提唱した イノベーター理論を基にこのブログを構成しているため、N国党を一商品として考えると理解しやすい。

N国党はこのようなイノベーター層に支えられ、地方政治の硬直化をみごとに逆利用して党勢を拡大してきた。2019年春の統一地方選挙の躍進はまさにそれを大いに具現化したものであった。

国政政党になる

さらに7月に行われた参議院議員選挙では全国から2%のイノベーター層票をかき集め、国政政党としてデビューした。

国政政党になったN国党の認知度は高まり、 次の層であるアーリーアダプター(初期採用者) 層がN国党に興味を持ち始めた。彼らは、自らのポジションを高めるためにその主張や商品の良さ、あるいは逆にマイナス面を伝えるオピニオンリーダーである。この層は人口の13~15%程度と言われ、この層の扱い方次第でその主張や商品が一般大衆に広まるかどうかが決まると言われている。

もちろんN国党は参議院選挙で議席を獲得した段階で党勢を拡大したいのであればイノベーター層からの支持だけではなくアーリーアダプター層への支持拡大を目指すという命題を突きつけられたことになる。

立花党首の選挙に対する考え方

以前、立花氏は「票と女は追うと逃げる」という持論を展開していた。それはイノベーター層のコアな支持者に対しては正しいと言えるが、アーリーアダプターや次の アーリーマジョリティー 層(前期追随者)へ党勢を拡大するためには一般的な戦術としてはとるべきではない。

なぜなら、アーリーアダプター層は自らがオピニオンリーダーで一般的な常識をもっていると自負してしている。彼らは社会常識的な 善悪、損得を天秤にかける術を熟知し、オピニオンリーダーとしての位置を獲得した。さらに、今後もそのポジションに留まるつもりである。つまり、社会常識的な意味で自らの立場を悪くしてまでその主張や商品を浸透させる意味はないか、あるいは逆にマイナス面を伝えることが自らのポジションを守るため最良の選択であると考えるだろう。

NHKのスクランブル化実現のワンイシューという 今まで党勢拡大に使われていた 新規性以外のメリットを加味しなければ N国党がアーリーアダプター層を手なずけるのは難しいだろう。

アーリーアダプター 層取り込みの鍵??

では上記の新規性以外のN国党の特徴はなんだろうか?立花氏が今まで発信してきた情報でキラリと光るものは目的達成へのがむしゃらな努力と達成後の解党である。蛇足ではあるが他の主張はyoutuberとしてのエンターテインメント性が見え隠れする。

N国党はみずからをトリックスター的ポジションと自覚している。世界の秩序を変えるトリックスターは秩序が壊れ新秩序が整えば、その光を失い忘れ去られる存在になることも必然である。

立花党首が2019年の4月の統一地方選挙後にいみじくも言っていた「党が大きくなりすぎた。NHKのスクランブル化が実現したら解党する」という言葉はN国党の未来に対して、一般国民への保障となる。

具体的に言えばアーリーアダプター層はNHKの受信料徴収の方法には問題があることには常識的な判断から一定の理解を示している。しかし、がむしゃらにNHKのスクランブル化を推進するN国党に一定の危うさを感じ、普及に躊躇するばかりか、マイナス面を伝える反N国のオピニオンリーダーになろうとする動きもある。彼らの不安を解消するためにはスクランブル化実現後の解党というロードマップをスクランブル化とセットで常に提示することに尽きる。

アーリーアダプター層 の中でもはNHKのスクランブル化実現には賛成するが、N国党の党勢拡大に反対する人達へのそれがアンサーとなり、彼らはなぜN国に反対するかの命題に自己矛盾が生じてしまう。そこに何らかのヒントがある。

今回の選挙結果から考える党勢拡大戦略は?

東大阪市長選・市議選の結果である。

東大阪市議選挙結果 嶋谷昌美  2421票(得票率:1.6%)38位(定数38)東大阪市長選挙   浜田聡   14013票(得票率:9.3%)

ちなみに2019年6月に行われた立花党首が出馬した堺市長選は14110票(得票率:5.1%)であった。

選挙の得票率、とくに市長選等の少数精鋭選挙では色々な要素が加味されると思うが、同日に開票が行われた東大阪の選挙でもN国党の基礎票は2%前後と考えられる。

国政政党になった知名度の割にはアーリーアダプター層 への浸透はほとんどなく、支持層はほぼ4月と変わらない状態であったと言える。ただ、浜田氏の得票率はN国党の党勢拡大の指標になる可能性がある。浜田氏がこの選挙でどのような活動をしたかの情報は収集していない。しかし、日頃の彼の言動からは過激な扇動は行わず、N国党のワンイシュー政策を真摯に訴えたのではないかと推測される。その方向性で獲得した票があるなら アーリーアダプター層 への浸透は今までの活動とは違った方向性をも考慮しなければならないのか?

でもN国党はN国党

しかし、この方向転換は誤れば アーリーアダプター層 を獲得できないばかりか、コアな支持者離れをおこすかもしれない。

そのリスクを回避し、 アーリーアダプター層 を反N国のオピニオンリーダーにしないためにも、やはり『NHKのスクランブル化の実現と実現後のN国党解党』をセットで提示することが必要であろう。このセット主張により一般常識を持ったオピニオンリーダーを自負している アーリーアダプター層は 自己矛盾に陥り、彼らが反N国に動けないことになる。つまり、N国党がN国党でありつづけるには最良の戦略となる。

追記

内容がわかりにいくというご指摘的を受けたのでもう少しわかりやすく書いてみます。

日本には判官贔屓という言葉があるように滅びの美学や弱いものを助けるということに意気を感じる人々がたくさんいます。

藤原氏よりも物部氏、源氏よりも平家、頼朝よりも義経、北朝よりも南朝、尊氏よりも正成、徳川よりも豊臣、家康よりも幸村、新政府軍よりも新撰組など歴史的には枚挙にいとまがないくらいです。

生きていた頃の彼らは持てる力の限り頑張ったでしょうが、時に利あらず、一瞬の輝きは残せたが表舞台からは消え去りました。そして伝説として後生に語りつがれます。

私たちが見ているN国党劇場はまさに新秩序を作るための蟻の一穴になろうとしている集団の物語です。しかも、フォナーレの脚本も決まっているとなれば、みなさんはより安心してこの物語を完結まで楽しむことができるでしょう。

NHKのスクランブル化は実現してほしいが、危ういところのあるN国党が巨大化するのは阻止したいという自己矛盾にはらんだ主張する一般常識を持ったと自負するアーリーアダプター達はこのフィナーレの決まっている脚本に棹さすことが得か損かを瞬時に判断するでしょう。なぜなら彼らはオピニオンリーダーとしてポジションだけは守りたいからです。

彼らはまず声を和らげ、そして黙り、さらには見守りという行動をとるのではないでしょうか。

N国の認知度はこれからも高まっていくので アーリーアダプター層にオピニオンリーダーとして積極的な反H国運動をされなければ、スピード感は少し遅くなりますが、ネットでのインフルエンサーは今後も現れつづけるでしょう。

つまり、アーリーアダプター層を取り込むのではなく、反N国に走らせないためにN国の終焉をN国自らが示すことが重要なのです。

NHKのスクランブル化実現とその後のN国党解党』をセットでロードマップとすれば反N国運動をするアーリーアダプターを圧力ではなく自己矛盾で 論理的に 行動を制限させることができます。そしてそれがN国党がN国党らしく行動できる一番の良策だと考えます。

補遺

N国党を解党すればあとに残った議員や支援者はどうするのかという意見をいただきましたが、何人かは立花党首と同じくNHKのスクランブル化が実現すれば議員をやめると発言している方々もいます。また他の議員もその方々の活動次第では他党からのお誘いもあるでしょう。さらには選挙用に作っている牧原氏の会社などは地方選挙などでは選挙請負の会社として十分やっていけるのではないでしょうか?支援者は蟻の一穴で崩れた既得権益の次の一穴を支援する活動をみつければよいでしょう。

まあ、エネルギーのある集団ですから、解党後の活躍の場もそれぞれがみつけてくると思いますのであわや光太郎さん以外は心配ないと思います。

youtubeに要約アップしてます(^^)v

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP