石けん手洗いが一番の除菌手段であることはセンメルワイツの時代から変らない事実です。
しかし、出先で少し気になるという時に何か手指消毒をしたいですよね。そして、巷ではエタノールだけが取り上げられ、エタノールの極端な品不足を招いています。このブログではまずエタノールの以外の 擦式法(ラッピング) で新型コロナウイルスにも有効な手指消毒剤を取り上げます。
「薬剤師が知っておくべき感染症予防対策(消毒編)」について
https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/20200219.pdf

器具消毒のための新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します【経済産業省】
- 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
- アルキルグリコシド(0.1%以上)
- アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
- 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
- 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)【5月28日追加】
- 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)【5月28日追加】
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005.html
新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第2弾)~物品への消毒方法の選択肢がさらに広がります~ 【製品評価技術基盤機構 】
https://www.nite.go.jp/information/osirase20200529.html
コロナウイルスの消毒薬感受性について
https://www.yoshida-pharm.com/2020/letter139/
「社会福祉施設等における感染症等発生時に係る報告について」
https://www.mhlw.go.jp/content/000500653.pdf
感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きの改正について
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000417412.pdf
動物とヒトのコロナウイルス – 北里大学
https://www.kitasato-u.ac.jp/vmas/download/coronavirus_200220lecture.pdf
1.クロルヘキシジングルコン酸
医療関係者にはヒビテンと言えば耳に聞こえがあるかと思います。こちらも5%の濃度の原液を50倍希釈で手指消毒に使えます。

2.塩化ベンザルコニウム
オスバンでおなじみの逆性石けんですが、0.05%塩化ベンサルコニウムが新型コロナウイルスに対して有効とされました。200倍希釈なら500mlで100L 作れます。


ウエルパス手指消毒剤の主要成分はこの塩化ベンザルコニウムですが、アルコールは60%以上含まれていると思います。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00057745
アルボナース手指消毒剤の主成分も塩化ベンザルニコウムですが、アルコールは50%以下だと思います。

その他成分 : エタノール、ポリオキシエチレンラノリン、他2成分含有
http://www.arbos.co.jp/items/medical/m-shodokueki/arbonurse.html
3.イソプロピルアルコール
エタノールと同じアルコール製剤ですがメチルアルコールほどの危険ではなく、毒性はエタノールの2倍程度と言われ、脱脂力も協力なので今ではあまり使われていません。しかし、一昔前の病院の匂いと言えばこの匂いを思い出す人も多いのではないでしょうか?
IPAにかんしてはこちらもご覧下さい。

なおメチルアルコールは毒性の高い燃料用アルコールなので手指消毒には絶対に使わないでください。
手指消毒の需要が高まっていますが、エタノール以外でも効果と安全性の確かな手指消毒剤はあります。
新型コロナウイルスの蔓延とともに急に需要の高まった 次亜塩素酸水はまだまだ手指消毒剤として評価は定まっていません。商業ベースで一時的にブームになった可能性もあるので次亜塩素酸水の使用は慎重にしてください。
「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(ファクトシート) 【経済産業省】 https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-3.pdf
「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート)【経済産業省】 https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-2.pdf
次亜塩素酸水の噴霧は止めて下さい。
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